薬学部生の生活
薬学部は6年間
薬剤師になるためには6年生の薬学部に通う必要があります。
6年というと、小学校と同じ期間です。入学する前は長いと思うと思いますが、入ってみれば一瞬です!
薬剤師になるためには勉強しなければいけないことがたくさんあります。
6年間で暇になることは一度もないでしょう。
では、薬学部生の6年間のスケジュールをざっくり説明していきます!
ちなみに1限は9:15分開始、最後の5限は5:00まででした。
1年生
薬学部の単位は必須が多いですが、1年生の内は選択授業も結構多くあります。
そのため、薬学部6年間の中で言うと一番楽な学年になります。
私の1年生の頃のスケジュールはこういった感じでした。
前期
月曜日 | 1限~5限まで |
---|---|
火曜日 | 1限~5限まで |
水曜日 | 午後~5限まで |
木曜日 | 1限~5限まで |
金曜日 | 1限~4限まで |
後期
月曜日 | 1限~5限まで |
---|---|
火曜日 | 1限~2限まで(午前のみ) |
水曜日 | 午後~4限まで |
木曜日 | 1限~午後は実習(大体5時には終わる) |
金曜日 | 1限~4限まで |
と、こういった感じでした。
一番楽でしたが日程的には結構詰め詰めの印象です。
選択授業があるので自分で調整し午前休みや午後休み、頑張れば1日休みも作れます。
バイトしたい場合は、自分で調節して時間を作るといいでしょう。
しかし、1年生のころは比較的簡単な内容なので、家に帰って勉強する時間が2年生以降と比べ余裕があります。
ただ、1年生のうちに退学する人や留年する人は意外といます。
それは、薬学部の厳しさについていけない人たちです。
正直に言うと1年生で留年する人はほぼ薬剤師国家試験に受からないと考えてもいいぐらいです。
実際に、私の通っていた大学で1年生で留年した人の国家試験合格率は10%以下です。
なので気を引き締めてやりましょう。
2年生
2年生以降はほぼ必須の講義になります。
また、講義の内容も1年生のころと比べ格段に難しくなってきますし、実習が本格的に始まります。
実習は学校にもよると思いますが、私の学校では週に3回、午後は全部実習です。
実習は実験が終わらないと家に帰れないので、何時に終わるか分かりませんが、大体5時以降です。
また、実習が終わってからもレポートを作成しなければなりません。
実習のレポートは想像以上に時間がかるので、他の講義の復習もするとなると時間が結構ないです。
この学年からは本格的に忙しくなってきます。
スケジュールは大体こんな感じです。
月曜日 | 1限~5限まで |
---|---|
火曜日 | 1限~午後は実習 |
水曜日 | 1限~午後は実習 |
木曜日 | 1限~午後は実習 |
金曜日 | 1限~4限まで |
3年生
3年生は薬理学や病態生理学など、薬学部っぽい講義が増えてきます。
そのため、テストの内容も格段に難しくなりますがスケジュール的には2年生のころと同じです。
また、早い人であれば研究室決めも始まってきます。研究室によってはブラック研究室と呼ばれるところがあり、そこに入ってしまうと国家試験にまで影響が出てしまうので、「研究とか興味ない」、「楽なところがいい」といった人は早めに研究室を探し始めたほうがいいでしょう。
4年生
4年生は忙しいです…
4年生も午後は実習がありますが、2,3年生の実習とは違い実務実習事前学習という実習です。
OSCEの練習や実務実習に行く前の予備学習などを行います。
学校によって内容は違うと思いますが、OSCEの練習は軟膏や散剤の調剤や、患者面談の練習などです。
他にも処方解析や、電子カルテの使い方などの練習など実践的な実習を行います。
薬学部生4年生の一大イベントと言えばCBT、OSCEです。
CBT(computer-based-testing)はコンピュータを用いた薬学の知識を問う試験です。
各大学のコンピュータを使って試験を行います。問題の内容は個人で違う内容が出題されますが、難易度は同じになるようになっています。
CBTは今までの知識を問う試験ですが、合格率は非常に高く、国家試験とは違い再試験もあるのでCBTに落ちて留年する人はほとんどいないと思います。
OSCE(objective structured clinical examination:客観的臨床能力試験)は、技能や態度を問う試験です。
実技試験のため毎回緊張により不合格になる生徒が数人います。
ただOSCEも再試験があり、OSCEは6課題ありますがそのうち不合格になった課題のみを再試験で受かれば良いので合格率は高いです。
CBTとOSCEに合格すれば晴れて実務実習へ行けるようになります。
早い人は4年生の2月から実務実習が始まります。
5年生
5年生は実務実習・就活・卒業研究・国家試験勉強と忙しくなります。
実務実習は4期に分かれており、
1期 | 4年生の2月~5月はじめ |
2期 | 5月後半~8月初め |
3期 | 8月後半~11月初め |
4期 | 11月後半~2月半ば |
といったスケジュールになっています。(コロナで日程が変更になる場合があります。)
実習は1期、2期のように連続で行い最初は薬局、次に病院と決まっています。
実習は実習際によって大変さが全然違うのですが、受け入れ先の薬局や病院なども受け入れに慣れているので、そんなに酷いところはないと思います。
実習の他に就活と卒業研究があります。
薬局に就職を希望している人は、就活は楽勝だと思います。
自分にあった就職先を見つけるために情報収集や説明会に積極的に参加して、希望の就職先を決めたら内定が決まるかの心配は必要ありません。
病院や製薬会社などを希望している人は、ちゃんと就職活動をしないといけません。
ここの記事でまとめました。

6年生
6年生はやることがいっぱいです!!
- 国家試験勉強
- 卒業研究
- 論文発表会
- 講義
卒業研究と論文発表会は前期にあります。
それが終われば、勉強漬けです…
6年生の間は勉強しかできないと思っておいたほうがいいと思いますが、試験に受かれば晴れて薬剤師になることができるので、ここが頑張りどころです!!
ちなみに国家試験に落ちた人はその後、国家試験のための予備校に通ったりして勉強しますが、試験の合格率は新卒の人よりも低い傾向にあります。
なぜなら、国家試験では実務実習で経験するような内容がよく出ます。なので、記憶が新しいうちのほうが有利なのです。
なので、絶対に一発で合格しましょう!!
6年間はあっという間です。気を抜いて留年や国家試験に落ちてしまうと学費や予備校費など無駄な費用が掛かりますし、薬剤師として働いて貰えるはずの給料も1年分減ります。
6年生の時点で周りの人より点数が低くても、あきらめずに頑張りましょう!!